Kátja Kabanová - カーチャ・カバノヴァー ウィーンオペラ - Schedule, Program & Tickets

Kátja Kabanová - カーチャ・カバノヴァー ウィーンオペラ

Tomáš Netopil | Dirigent
André Engel | Regie
Nicky Rieti | Bühne
Chantal de La Coste | Kostüme
André Diot | Licht
Susanne Auffermann | Licht
Dominique Muller | Dramaturgie
Ruth Orthmann | Regiemitarbeit

Dan Paul Dumitrescu | Dikoj
Misha Didyk | Boris
Jane Henschel | Kabanicha
Herbert Lippert | Tichon
Angela Denoke | Katja

カーチャ・カバノヴァー Kat'a Kabanova


作曲&台本(チェコ語):レオシュ・ヤナーチェク

初演:1921年11月23日 ブルノ国民劇場(ブルノ)


あらすじ


時と所:1860年代・カリノフ(ロシアのヴォルガ河畔の町)


第1幕

第1場:カバノフ家の前の河畔

午後の暖かい陽の射す河畔で、ヂコイ家に雇われているクドリャーシが、カバノフ家の女中グラーシャにヴォルガ河の美しさを語っている。するとそこへ商人のヂコイが甥のボリスを「この怠け者めが!」と叱りつけながらやって来て、女主人は何処かと尋ねる。グラーシャは「公園にいます」と答え家に入っていった。ヂコイが公園に向かうと、クドリャーシがその場に残されたボリスに「何故あんな風に怒鳴られても我慢しているのですか?」と尋ねると、ボリスはその理由を静かに語り始めた。彼は両親の死後、祖母の遺言により叔父のヂコイに全財産を管理され、成長した時にヂコイに礼儀を尽くしていたのなら財産を受け取れると決められていた。今は親戚の所にいる妹のためにも、自分が我慢をしなければいけないのだと言う。饒舌になったボリスは、その後自分が人妻のカーチャに想いを寄せていることもしゃべってしまい、クドリャーシに「そんな不毛な恋は諦めなさい」とたしなめられた。
そこへカバノフ家の女主人カバニハを始め息子のチホン、その妻のカーチャ、カバノフ家の養女ヴァルヴァラが帰って来るので、ボリスはサッと家の陰に隠れた。カバニハは息子のチホンに市場へ出掛けるよう命じると「最近お前は嫁の肩ばかり持って、私を蔑(ないがし)ろにしているよ!」とチホンを責め出した。チホンも妻のカーチャも「そんなことは決してありません」とカバニハをなだめるが、カバニハはカーチャに悪態をつき、彼女が逃げるように家の中へ入った後も、嫁の態度が悪いとチホンを責め続けた。カバニハが家に入った後、養女のヴァルヴァラまで「あれではカーチャが可哀想!」とどちら付かずのチホンを責めた。

第2場:カバノフ家の居間

カーチャがヴァルヴァラに、結婚する前の自分がいかに自由で気楽だったかと話している。そして姑に冷たくされる毎日を嘆くと、そのせいか最近自分は浮気をしたくなると告白した。相手の当てはある様だった。「それでは行動に移してみては?」というヴァルヴァラに「とんでもない!」とカーチャが返したところに、夫のチホンが旅立ちを知らせに現れた。カーチャはチホンに抱き付くと、自分の悪い考えを打ち消してほしいと言わんばかりに「どうぞ私も連れていって!」とせがむが、カーチャの本心など微塵も気付かないチホンは「我慢して待っていてくれ..」と妻をいさめた。「ではせめて貴方のいない間、他の人とは関わらないように命令してってくださいな」とカーチャが言うと、姑のカバニハが現れて「夫が留守中の妻の心得」をカーチャに命じていけと息子に言う。チホンは嫌々ながら「姑をたて、よく働き、不貞を働かない」などのセリフをカバニハに復唱させられると、追い立てられるように玄関へと向かった。別れを惜しみチホンに抱き付くカーチャを、カバニハはまた「はしたない!」と罵った。



第2幕

第1場:カバノフ家の一室  

カーチャとヴァルヴァラが縫物をしている部屋で、カバニハが「家の嫁は夫が長旅に出ているのに、悲しむ素振りもないよ!」と忌々しそうに言い立ち去る。ヴァルヴァラはカーチャに「私恋人と密会するために、庭の木戸の鍵をこっそり持って来ているのよ。これをあなたに預けておくわね。」と意味あり気に鍵を渡すと、部屋から出ていった。その鍵を自分で使うことを想像して、カーチャは「そんな恐ろしいこと出来ないわ!」と鍵を窓から河目掛けて投げ捨てようとするが、その時姑カバニハの声が聞こえるので、カーチャは咄嗟に鍵をポケットに入れてしまう。すると今度は密会への扉の鍵を手に入れたのだと、カーチャの心は期待で膨らんでいく。カーチャが立ち去ると、軽く酔ったヂコイがカバニハを口説きながら入って来るが、彼に全く気のないカバニハは、まるで取り合わなかった。

第2場:カバノフ家の庭

その日の夜。クドリャーシが恋人のヴァルヴァラを待ちギターを弾いている所へ、ボリスがやって来た。「こんな所で何をしているんだい?」と尋ねるクドリャーシに、ボリスは「ヴァルヴァラからここに来るよう言われたんだ」と答える。カーチャとの密会を悟り、再びボリスに苦言を呈するクドリャーシだったが、やって来たヴァルヴァラはボリスに「ここで待っていてね」と言うと、クドリャーシを連れて木戸の前の道を下っていった。そこへカーチャが現れる。ボリスは彼女の顔を見るなり自分の感情を抑え切れずに、彼女の手を取り愛を告白する。初めは抵抗する素振りを見せていたカーチャだったが、相手は密かに想っていたボリス..すぐに彼の愛を受け入れ抱き合った。ヴァルヴァラが戻って来て「あっちにいい場所があるわよ」と言うので、2人は手を取り合いそこへ向かう。その後ヴァルヴァラが頃合いを見計らって「そろそろ帰らなければ..」とカーチャを呼びにいき、女2人は木戸を通り抜けこっそりと帰っていった。



第3幕

第1場:河畔の寂れた山荘

クドリャーシと友人のクリギンが、雷雨の中雨宿りをしている所へ、ボリスの叔父ヂコイもやって来た。クドリャーシとヂコイが「雷の正体は電気であるか神の仕業であるか..」と議論を交わしている間に雨は止み、皆は外へ出ていく。続いてヴァルヴァラが現れ、クドリャーシを呼び止めると、次には遠くに姿の見えるボリスを呼びつけた。ヴァルヴァラは2人に「チホンの帰りが早まって、カーチャが罪悪感で気が狂いそうになっているの..」と告げる。そこへカーチャがやって来るので、ボリスとクドリャーシはとっさに身を隠す。カーチャは「夫の顔を見ていると、罪を犯したことが怖くて死にそうになるの!」とヴァルヴァラに訴え、その身を震わせている。ボリスとクドリャーシは、出て来てカーチャを落ち着かせようとするが、ボリスの顔を見たカーチャは一層取り乱し、皆は閉口した。そこへカバニハとチホン、ヂコイが現れる。突然の夫の登場にカーチャは思わず自分の不貞を告白し、相手がボリスだということも告げると、そのまま気を失ってしまう。その後意識を取り戻したカーチャは、外へと飛び出し走り去る。外は再び嵐になっていた。

第2場:ヴォルガ河畔

チホンが妻のカーチャを必死で捜している。ヴァルヴァラは自分のせいだと泣き叫ぶが、恋人であるクドリャーシに「一緒に逃げよう!」と言われ、2人は新しい生活を夢見て去っていく。その頃カーチャは、死を覚悟しさまよっていたが、何もかも忘れてボリスと一緒になれたら..との夢もどこかで捨て切れずにいた。そこへ当のボリスが現れるのだが、彼は叔父のヂコイからシベリア行きを命じられたと、カーチャに別れを告げ去っていく。もう全てが終わったと、カーチャは胸の前で十字を切り河へと身を投げる。
河から女性の死体が上がったと、通行人が騒いでいる。駆け付けたチホンは、冷たくなった妻を抱き締めると「全部母さんが悪いんだ!」と母親のカバニハを激しく責めた。それに対しカバニハは、表情一つ変えずに「皆さんお騒がせしてすみません。どうも有難うございました。」と静かに言い放った。(幕)

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